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夜明け
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作詞 さばの味噌煮光線 |
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もうすぐ夜明けが来る 待ち望んでいた夜明けが
夜の暗闇に 怯えなくていい日々が
もうすぐ夜明けが来る 18年ぶりの夜明けが
生まれてこのかた初めて 私が見る朝日が
なのになぜ こんなに 怖いのだろう
夜に圧し潰されたとき 見えたかすかな月光は
足を取られて転んだとき つかんだ石の手触りは
逃げ込んだ路地のごみ箱の 隙間で丸くなった猫は
日光に照らされて みな みすぼらしいものと化す
美しいのに 愛でていたいのに 私の大事な感覚は
昼の清らかな世界によって 断罪される
夜の世界にいるという 彼やあいつやあの子たち
彼らとはもう同じ立場で 話すことはできない
夜の恐怖に怯え 昼の世界に憧れる
なぜ私たちはここに生まれたかと 身の不幸を嘆く
でも昼の世界は私のいるべき場所じゃない
昼の住民になったとき 私は私じゃなくなる
人の無言の圧力に 首にひもを巻きつけた日々
一口のチョコのありがたさは 害虫への仲間意識は
誰もいないところに逃げ込んで 泣きじゃくったときの安堵感は
日光に照らされて みな みすぼらしいものと化す
誰にもわからない 私だけの特等席を
昼の住民はこう話す 埃をかぶったゴミの山
でも彼らの言う輝くものは 夜に光を反射しない
ごみ溜めに逃げ込まないと 私たちの 命はない――
もうすぐ夜明けが来る 待ち望んでいた夜明けが
夜の暗闇に 怯えなくていい日々が
もうすぐ夜明けが来る 18年ぶりの夜明けが
生まれてこのかた初めて 私が見る朝日が
なのになぜ こんなに 怖いのだろう
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