|
|
|
或る焦燥
|
作詞 つだけんと |
|
街灯に群がる蛾が落ちていく
ジリジリと焦がす命の果てに
明滅の中 微かに見えたのは
あの日の学生服の少年だ
社会的価値の暴落は罪
ベルトコンベアに泣き声混ざる
それを救う術を模索するが
大抵何もできず終わる罰
暑苦しい夜明け 志願の故の屑入れ
流れは頻脈へと 追視も確認できず
心肺停止は逃避の過程 動脈に詰まる過去
痙攣発作は抗う脳裡 全て垂れ流してしまえ
薄暗い駐車場の真ん中で
現在への焦りと着火剤を手に
直積の規律 着席と起立 繰り返し
そろそろ灯る火種を手繰る
未来と過去の分岐 ボンドで止めた足底
流れを夏風の向きに 委ねるにはまだ早いか
心理的モラトリアム 国道沿いのパチンコ
大人ぶってはしくじって 不安定な自我同一性
気がつけば時間だけが通り過ぎていた
劣化した風船は萎んだ後に破裂した
すれ違い様にそれを見ていたら
命の火種が大きくなる場面を見た
爆発は衝撃と光 速度が高まる明日へ
車道は無人の一本道 ブレーキを踏む必要ねぇ
火糞となるまで
|
|
|