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アンダーグラウンド
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作詞 ニコル |
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壊れかけた幾つかの部品を
直すために向かう場所
住んでいる町を見渡せる
とっておきの秘密基地
雑音は工事と電車の音
それも小鳥の鳴き声で許せる
僕以外の全てがいない世界
ここなら修理にもってこい
朝に来ると輝く景色
雲一つない空と挨拶する
夜に来ると煌めく星たち
嘘を吐かない空と雑談する
僕を育てた町と同じ名前
今日も部品を直すあの場所へ
二つのブランコの右側が
昔から僕の特等席
隣り合って並んだベンチ
その真ん中が僕の優先席
近くで買った飲み物と
一緒に座る毎日
知らない町も見える光景
色んな色の屋根と会釈する
誰も来ない静かな世界
独りで隠した思いを放つ
愛用している二輪車も
随分ここが気に入った様
僕が鍵を回したら
嬉しそうに鳴いてみせる
遠くから聞こえる雑音
工事や電車の音を貫く
小鳥の歌う唄を遮って
僕の耳へと走ってくる
笑えそうなくらい泣きそうで
愛車を撫でて誤魔化すけど
この喉の震えの正体は
きっと周りの景色にある
この町を見渡せる この世界にある
全てを見下ろせる この場所にある
全てを見下した 僕自身にある
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