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独(ふた)り
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作詞 海月 |
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多忙から一段落
ホッと一息ついたところだ
携帯の画面、反射した顔
少しだけ眼が赤かった
家に帰って何をしよう
なにをやろう、なに残そう
あの初日出(ひので)から何度、味わったことのない深い苦しみを味わっただろう
何度自分を責め、追い詰め、挫折を味わい挙げ句の果てには死を見つめたことだろう
タイミングが悪かっただけと友人(ひと)は言うけれど。
大丈夫?声かけられても
大丈夫以外の返答への選択肢はあるの?
ひとつひとつ壁を乗り越え頂点の先へ足を踏み入れたとき思い出したこの眼と体を硬直させる波が襲ってくるんだ
あぁまた現れた
絶対越えられない壁よ
やりたいこと、なりたいもの、したいことをも妨げ、我が存在に再び刃を向ける気か
自らを堕落させることばかりを考え、いつの間にか脚が帰りたいない家(ばしょ)へ
まるで、帰る場所はそこしかないとでも言ってるよう
その内にも今こうして詩(ことば)しか残せない自分に哀れ
そう思っていることこそ惨め
こんな自分に許しを
荷物が多すぎて頭が重い
自分(とも)よ、君ならどうする?
問う相手は鏡じゃない
紛れもなく自分なのだ
人差し指が示す先
そうね、自分を指差し
改めて問う、君はだーれ?
そして君は言う。
忘れるな、お前の背中にはいつも罪があると
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