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残照
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作詞 くろちゃん |
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もう夕陽はすっかり 沈んだ水平線に
空と雲に残るひかり 赤く淡く切なく
二月の海はとても いつになく凪てる
潮騒の音は冬の 凍える泡沫を告げる
もうあの頃と違い 砂浜駆け回れない
閉じた海の家淋しく 時の移ろいを映す
ささやかなこの暮らしのなかで
ふたりきりになって歩き始めよう
海辺を走る電車 通り過ぎた風が
満開のロウバイの 香りを運んで吹いた
潮風は穏やかに 冷たく頬なでるけど
大切にしたいこの 寄せ合う肩の温もり
ささやかな贅沢があるとしたなら
たまには静かに海でも眺めよう
ささやかな願いは今日このときを
できれば来年もそして年老いるまで
ささやかな祈りは季節をいくつ越え
海に沈む夕陽をいくつ数えられるだろう
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