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桜花酔い酒
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作詞 まちやま さき |
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桜花酔い酒
私達は桜の花の下で別れました。
別れなければなりません。
私達は二人同じ涙をながしました。
お互いの悲しみをおおいつくすように。
涙は、桜の花びらとなって、はらはらと舞い落ちました。
私は春になると、別れた人に会いに、桜を愛でにいきます。
いく度目かの春、一人の男性が、木綿のハンカチーフを渡してきました。
なぜハンカチーフをと聞くと、あなたが泣いているようにみえたからと、言いました。
そして、自分も、亡き母と一緒に思い出の桜を愛でに来たんだよと教えてくれました。
木綿のハンカチーフに桜の花びらが舞い散りました。
すると、男性は、桜の花びらを眺め、きれいだねと、言いました。
それから、二人は、いくつかの春、一緒に桜を愛でにいくようになりました。
いく度目かの春、男性は、旦那様になり、子供ができました。
私は春になると、お弁当をもって、旦那様と子供を連れて桜を愛でにいきます。桜の花びらが杯に舞い散りました。涙よりおいしいお酒です。
私は幸せです。私を幸せにしたのはだれだったんでしょう。
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