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夜日記
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作詞 雨音 結月 |
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扉は開くのをやめ
篭もった溜息は静かに落ちる
孤独を抱きしめて
君の声は誰のもとにも
届かないままに空へ還って
雨となり流れる
それすら体に溶けずに零れる
寂しいのなら 声をあげ泣いて
苦しいのなら 叫んで手を伸ばして
大丈夫みたいな顔なんてしないで
君を殺さないで
僕の言葉に気付いて
その夢が朝に溶けたら
綴った思い出も痣だけ残し
時間を進めるだろう
君の指は誰の熱さえ
覚えないままに冷えた夜明けを
抱いて落ちるのだろう
それなら少しだけ今は眠って
絶望の淵 君が泣いているのなら
静寂の海 独り凍えているのなら
蝋燭の灯火が揺れる前に
僕は君を思い
月の光を歌うよ
逝かないでくれ 君はそこにいる
「ここにいる」と声をあげてくれ
大丈夫みたいな顔なんてしながら
君を殺さないで
崩れた世界に溺れているのなら
一緒にいよう 今が終わっても
白い夜も 炎を裂く朝も
たった一人きりの夢に縋っては
君を殺さないで
僕と悲哀を結ぼう
君の涙を奏でよう
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