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飛沫いて、夏
作詞 ほつま
言えない、と言えば 助かる気がして
頭に広げる 諦観 鏗錚

篝火の遠く 伸ばして泳いだ
宵待ち 夕涼み─ゆうずみ─
尾びれが跳ねたら

振り返らず差し出しても
どうか 気付いてください

飛沫いて、夏 安い熱には
飛沫いて、夏 魔物がいる
傾きかけた月のその目を盗んで
飛沫いて、夏 取り返しなど
飛沫いて、夏 つかなくていい

嗚呼 子供心には冷たい季節さ



ふわり、と千切った 紅紫の綿菓子
逃げ水のように 揺らめき 溶けてく

瞬く雪洞 憂い眼で流して
捉えた 莞爾と 赤い細雪

ほんの少し大きくなる
二つ歯の誘う音色

飛沫いて、夏 君の手を引き
飛沫いて、夏 連れ去りたい
溶けることない胸の綿心 共に
飛沫いて、夏 恋は甘くて
飛沫いて、夏 愛は甘え

嗚呼 いつまでも解けぬ 歯痒い季節さ



振り返らず差し出しても
どうか 気付いてください

飛沫いて、夏 安い熱には
飛沫いて、夏 魔物がいる
傾きかけた月のその目を盗んで
飛沫いて、夏 取り返しなど
飛沫いて、夏 つかなくていい

嗚呼 子供心には冷たい季節さ

嗚呼 言えない、と言えば 過ぎ行く季節さ

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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公開日 2014/06/23
ジャンル 罩茗
カテゴリ
コメント 僕の心の空間には、君か夏のどちらかしか入らない。
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