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独りで歩く君までの道
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作詞 哀川 |
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あれからどれだけの時間がたっただろうか
空は高く澄んでいて 賑わう街に心を痛める
僕はあのときから前に進めないんだ
君の写真を眺めては ため息をひとつ
もう涙すら出てこない
街で無意識に君を探す癖は
まだなおりそうもないよ
君からの最後のメール
「今日の夜ご飯、何がいい?」
君が作る料理ならなんでもいいよ
もう一度食べたいな
春の桜に夏の花火、秋の紅葉
見ると君が隣にいる気がして 笑みがこぼれる
でも冬の雪は見るのがつらくて
カーテンを閉めて 部屋に閉じこもる
家の中にも君は溢れていて
おそろいの食器、服に歯ブラシも
君の好きだったあの花は
いつもテーブルの真ん中に
夢にたまに出てくる君に問いかける
「幸せでしたか?」
君はそっと微笑むと
「とても」と答えるんだ
ふと自分の手を見て驚く
いつのまにこんなしわくちゃになったのだろう
時間は僕の知らないうちに 確実にすぎていたんだね
君はよく「年をとりたくない」と言っていたけど
僕はおばあちゃんになった君も 見てみたかったな
僕が死んであの世で君に会えたなら
「相変わらず、綺麗だね」と言うんだ
両手いっぱいの花束とともに
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