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一つの光
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作詞 ピンククジラ |
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何もない 冷たい砂の舞台に
仄か落とされた一つの光
触れ合わず 離れてゆくこともなく
満月を描く二人の影
寂しげな夜の音を背に
お互いを見つめ踊っている
伸ばしても届かないのなら
どうして両手を広げるのか
磨かれた 鏡のような舞台に
薄くまとわれた一つの光
行く宛てのないまま言葉を抱え
静かに向き合う二人の影
新月の涙 頬を伝い
込み上げる熱は増すばかり
抱きしめる力もないのに
どうしておいでと囁くのか
少しずつ近づいてゆく
緩んだ螺子をしめるような
微弱な不安と確かな目で
二人は引き合う
真っ白な吐息溢れる世界に
温もりを灯す一つの光
触れ方も知らないうちに出会った
戸惑いに揺れる二人の影
凍りつく風は肌を刺し
いつまでもゼロじゃ哀しくて
傷つけず せめて傷つかず
愛する強さを探していた
少しずつ欲張りになる
求めたものを知った時に
それしか要らないほど切なく
二人は呼び合う
何もない 宙に浮かんだ舞台に
真ん中を照らす一つの光
神様の幕が降りる瞬間
優しくとけゆく一つの影
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