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妖怪変化
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作詞 ピンククジラ |
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初めから知っていたら
探さなくてよかったろう
自由でも空っぽなら
くしゃっと了(ラ) 紙風船
灰皿の煙る素直
肺の中掻き出して
喪失感 いつになれば
涙は溢れてくるの?
手のひらサイズ連絡網
捕らわれたいの症候群
そうして歪む風景は
似ているのでしょうね
ひび割れていく体から
人の心へ 妖怪変化
悲しいという真ん中の
重たさを分かりたいから
初めから無いものなら
戸惑わなくていいだろう
大袈裟に鋭い目は
牙のように 猟奇的
飢えている愛や情を
一緒くた描き出して
見たけれど 瞼裏は
どうして暗いだけなの?
信号待ちの人垣に
割り込む旋風(つむじかぜ)の不意
確かにあった不知火を
飲み込みたくなった
いよいよ軋む躰から
人の心へ 妖怪変化
恋しいというたまゆらの
白熱が刻を焼き切る
転がす味の善し悪しも
問わず心を喰らい続けて
報われやせぬ何万の
空腹を背負う
淡く焦がれる一瞬も
げに麗しき 妖怪変化
未来永劫の永久となり
その姿暫し留めむ
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