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「友達の作り方」
作詞 晴ばーど
独りぼっちは嫌だった
だから君を手に取った
日常では考えられない魔法
孤独とお別れする方法
春の終わりの物語

転校して3ヶ月 もうすぐ夏休み
身勝手な親が壁を作りだした
揺れる炎天下 古びた図書館で
僕は決意した 友達を作ることを

長い髪もワンピースも真っ白な彼女
誰もいない館内のはずだった
君は光るように現れては
見たこともない笑顔に脈が跳ねた

「友達を作りたいんだね? それなら19ページに載ってる」
そこには壁なんて無いんだよ
触れられる距離に立っているんだよ
言ってる意味はわからなかった
だけど久しぶりに聴いた言葉
弱くなった自分への 優しい言葉

席替えした机の配列 わずかな勇気を絞り
教えてくれた言葉が壁を壊した
囁く海音 友と初めてみた景色
少しずつ歩んだ 親との会話と食事

毎日通った図書館 佇む白い彼女
君との会話が一番の楽しみで
外の世界をよく話してあげると
幸せそうに微笑む姿に頬が緩んだ

「友達が出来たんだね? じゃあ102ページを教えるよ」
ちゃんと人の目を見るんだよ
心と心で想いやるんだよ
言われた通りに君の目を見つめた
お互い恥ずかしさで反らした視線
弱くなった自分から 言えない「ありがとう」

揺らめく陽炎 燃える図書館
僕は駆け出した 友達を助けに

そこには背表紙も装丁も真っ白な本
燃え尽きた館内のはずだった
ひどく焦げた匂い 本を手に取る
タイトルは「友達の作り方」
全て分かってくしゃくしゃに泣いた

「友達を作りたいんだね? それなら19ページに載ってる」
そこには壁なんて無いんだよ
触れられる距離に立っているんだよ
言ってる意味ならもうわかる
ずっと支えてくれた優しい言葉

「友達を作れました 最後のページに書き込むよ」
ちゃんと人の目を見てるよ
心と心で繋がってるよ
だからこれだけは書かせてほしい
強くなれた自分から 言えなかったあの言葉を

独りぼっちは嫌だった
だから君を手に取った
日常では考えられない魔法
孤独とお別れする方法
春の終わりの物語

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公開日 2015/10/05
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カテゴリ 紊掩
コメント カテゴリに困った。あえての失恋にしました。
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