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無題の絵
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作詞 ログハウス |
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路上に絵描きが座っていて 誰も見向きはしないけど
くたびれた道具で描き続ける
僕はコイン一枚でそれを買ったよ
芸術に詳しいわけじゃないし 何だかよく分からない絵だが
多分言葉にしちゃいけないはず
立派な額に閉じ込めちゃだめだろう
「題名は何ですか?」
彼は教えない
「あなたの自由に付ければいいよ。それが自由ってことさ」
難しいけれど 簡単なような気もすることを言われたなぁ
それじゃ、この絵を『自由』と名付けよう
生まれた場所を憎んだりもした 他の誰かを羨んだりもした
地球という同じとこで生まれて
どうしてこんなにあいつとは違うんだろう
「何で選べないの? 何て不公平だろう」
彼は言ったよ
「ここにいることは、僕が選んだことさ」
難しいけれど 簡単なような気もすることを言われたなぁ
それから、彼が自由な気がした
ある日路上の絵描きはいなくて 相も変わらず街は動き出す
彼はきっとまた何処かに座って くたびれた道具で絵を描くかな
本当変わった絵だったな でも僕は名を付けたよ
ああ、そうか、それがきっと自由ってことだな
何か分かった気がした
選ぶこともできず 勝手に用意された世界で僕らは生まれたけど
これからは、僕が名を付けるよ
難しいけれど 簡単なような気もすることに気付いたなぁ
忙しいと忘れちゃいそうだけど
それから、少し自由な気がした
それから、僕は自由な気がした
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