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自由の消えた部屋
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作詞 紗散 画宮 |
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午後6時の鐘 夕空に吸い込まれ
警備員の徘徊 牙を研ぐ魔物
夜は深くなり 街は眠りにつき
光無き窓から 懐中電灯が目立つ
棒グラフのビル街 見下ろす1人は
さらに上空を飛ぶ ヘリの軌道ばかりを
目で追っていた
万事 森羅万象を 束ね統計する
不満や不安を食い潰すように
夜は際限なく 深さを増していく
晴れぬ心とどこか似通っていて
万事 総てを導くための犠牲が
誰かの名前だというのなら
自由を食ったのは私かな?
暖炉の蜃気楼 絨毯を焦がさず
意識の外側で 走馬灯を炙る
夜は深くなり 外気温の低下を
間近で感じれど 吐息に色無く
アンダーグラウンドへ Understand 立てて
副産物とは 吹き出物のような
彼らを指すのか
万事 沙羅双樹に シワを刻んでいく
水に葉を浮かべた時のように
生命時計は1秒を告げている
晴れぬ心が軋むとも知らずに
万事 総てを生かすための犠牲が
誰かの名前だというなら
私は何を間違ったろう?
「ご機嫌よう、久しいね」「もう構わないでくれ」
「望んだのはアナタだろう?」「そうではない、こうではない」
「ただ虚像でいればいい。世界を救ってあげよう」
「キミに何が出来るのだ」「どうだろな、ドウダロナ」
悪魔か鬼かだろうか 「なんだって? 言ってごらん」
「悪魔だと言ったんだ」「浅いよね、アサイヨネ」
「望みは何なんだ?」「再三言っただろう?」
閉まる扉に 笑みと鍵の音を聞きて
万事 森羅万象を 眺め統計する
不満や不安を掻き毟るように
夜の闇さえ徐々に白け行く
晴れぬ思考とどこか似通っていて
万事 総てを受け入れるための犠牲は
私だったということさ
もう眠ってしまっても 構わないだろう?
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