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花の雫
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作詞 トラフ |
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誰もいないプラットホームで
君は電車を待っている
片道だけの 紙の切符を
君は大事に 握りしめて
君はその体に 似合わず
大きなカバンを持ってきて
「何をそんなに詰めてきたの?」と
聞いても答えてくれかなった
ふたりの間に流れる空気は
夏の夜の湿ったもので
楽しい会話もできないままで
最後の時を 待っていた
今すぐ 抱きしめて
「行かないで」と 強く言うことだってできるけど
今の 僕には
夢を追う君を とめられない
おそろいで買った キーホルダー
青いイルカと赤いイルカ
僕のは色が 剥げかけているけど
君はまだ 持っているのかな
夜空に上がる 七色の花火
笑い声が 遠くに聞こえる
置いていかれた 僕ら二人は
別々の花を じっと見ていた
ふたりが思う ふたりの日々は
今ではもう 思い出になり
繕う言葉もわからぬままで
最後の時を 待っていた
今すぐ 抱きしめて
「行かないで」と 強く言うことだってできるけど
今の 僕には
夢を追う君を とめられない
列車の到着 告げるベルが鳴る
無言で立ち上がる君を追う
これが最後と わかっているから
余計に言葉が 見つからない
ありがとう さよなら
じゃあ 味気ない
もっとふたりの最後に
ふさわしい言葉を・・・
ひらひらと舞い落ちる雫
連れて行かれてしまった後に
花火の音で自分さえ聞こえない
声
あいしてる
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