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土曜日の理科室
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作詞 flying giraffe |
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毛細血管の静と動
36.5℃の生命と20℃の植物
生まれた時のような感覚を
今宵の理科室は漂わせていた
博学レディは奇妙な色をした
ブラウスを白衣の下に着ている
ザゼンソウの匂いが部屋に散らかる
今日で三度目の実験の誤差を
埋めてしまうほど凛々しく目を細めた
認めてしまうほどの冷酷と
けして疑いの消えない慶福と
この花はどちらを夢見て
色を赤に染めるのだろうか
水が嫌いで ハエに集られ
そんなところが酷似している
博学レディは白衣を脱ぎ捨て
理科室は感情のアトリエと化した
認めてしまうほどの冷酷と
けして疑いの消えない慶福と
この花はどちらも知らずに
ただ体温を上げていく
色を赤に染めていく
ただ言えることは、
その姿に愛しいという言葉は重すぎた
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