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片想い
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作詞 jaiko |
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「あなたの瞳に僕は映っていますか」
映ることなんてありえもしないのに、
またこんな質問が頭に浮かぶ。
聞くことすらできずに、
僕はただあなたの瞳を追うばかり。
でも、視線が合えばすぐに逸らしてしまう。
くだらない質問が、
あなたへの想いが、
僕のすべてが見透かされてしまいそうで怖いから。
だから、本当の気持ちを押し殺して、潰して、グチャグチャにして、
自分ですらも気づけないくらい小さくしたら、
精一杯の嘘で塗り固めた表情をあなたに向ける。
そんなことしてもあなたは気づくはずもないのに。
伝えたい言葉が届くはずもないのに。
どうしてこんな感情を抱いてしまったのだろう。
あなたの視線は別のところに向いているのに。
どうしてこんなにも不器用になってしまったのだろう。
こんな深いところまできてしまうなんて。
戻ろうにもそんな手段はとっくに失くしてしまって。
諦めようにも心は奪われたままで。
伝えようにもあなたはあまりにも遠くて、眩しくて。
臆病な僕はまた本当の気持ちから逃げ出して。
そうして逃げるとこまで逃げ出したら、
もっと心は苦しくなって、辛くなって。
こんな状況に陥るくらいなら、
いっそあなたに出会っていなければ。
それでも残酷なあなたはまた僕に笑顔を向ける。
その度に僕はまた考えてしまう。
「あなたの瞳に僕は映っていますか」
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