|
 |
|
夢、忘れてませんか？
|
| 作詞 空菜 咲雫 |
|
「朝が怖いんだ」
ほのるる淡い香りの沈丁花に
独り 話しかけた
「朝が来るのは何故かよくわからないけど怖い」
僕は黒いピンコートを着て 酒に溺れた情けない赤い顔で
ずっと話しかけた
沈丁花はそっぽを向いて 僕の話を拒んだ
負け犬の話なんか 聞いても面白くなかったんだろう
そのすぐあと 僕のちっぽけな背中に
大きな太陽の日差しが 差し込んだ
嗚呼キラキラと光ってとめどなく溢れて
眩しすぎて 目がくらんだ
それだけでも大きくって朝って大きくって
もう…敵わないんだよ
僕には癖がある
強いものにすぐ降参してしまう
悪い 癖なんだ
小さな会社の係長という仕事は
自分のこと護ってばっかで 子供から見れば駄目な大人の一例
…挑戦したいよ
広い空には月が一つ 堂々と輝いてて
そういえば月って 太陽のおかげで光ってんだよね？
本当に 僕と正反対だなあ
朝が怖いのは嫉妬にも 近かった
僕が頑張っても太陽にゃなれない
なんとなく それを感じた
挑戦はしないけどねわかってしまうんだ
こんなの嫌なのに
子供のころ 書いた未来図は
『大きくなったらレーサーになりたい』って
子供の時の僕が この状況を見たら
きっと 失望して 倒れてしまうだろう
…僕だって …僕だって レーサーになりたかった！
夢は大きい夢を見ようと自由だけど
見たからにゃ 挑戦して
叶う努力をしなきゃ、努力をしなきゃ
絶対叶わないよ
叶えようよ その夢叶えよう
子供の自分に失望されないように
深い声が心に 沁みわたってくんだよ
まるで 子供の僕に 戻っていくような
太陽は いつだって 怖くなく、光ってる
朝は初めの一歩、夜はそれを待つ一歩
生きることにも 死ぬことにも
一生懸命になりたいそれを教えたのは
大きな太陽だった
|
|
|
