|
 |
|
結末
|
| 作詞 青葉巽 |
|
1.私は昔から同じ人を生きている
残された欲情や刻まれた地層の数々に
驚くどころか誇らしげでいる
あなたも昔から同じ人を生きている
同様に積もった欲情や地層の刻々に
私は驚かんばかりに泣き叫ぶ
昔の私について
言葉の一つ一つは思い出せなくても
事実を知っている
結末を知っている
一方
昔のあなたについて
言葉の一つ一つは想像さえつかない
事実もまだ知らない
結末が生き物になることも
今のあなたから外れた結末が
2.私は顔を映えさせる
船路は隠されて波止場だけが照らされる
嬉しいことに悲しいことに
あなたは顔色を朗らかに窺う
船路を明かしていく私に首を手旗のようにして
あなたも旅を教えてくれる
昔の私について
言葉の一つ一つを拾い上げても
今 創り上げても
あなたは笑ったままだ
一方
昔のあなたについて
言葉の一つ一つはとても鋭い
語りが今昔を分ける
あなたが黒白を兼ね始める
3.昔の私について
言葉の一つ一つは思い出せなくても
事実を知っている
結末を知っている
一方
昔のあなたについて
言葉の一つ一つはとても鋭い
語りが今昔を分ける
あなたが黒白を兼ね始める
あなたが分からなくなる
昔のあなたについて
言葉の一つ一つは想像さえつかなかった
事実も知らなかった
結末がそれとして生き物になる
|
|
|
