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心的考古学
作詞 サブマリン
この辺りの地層は 灰色掛かっていて
化石になった感情は 何を示してくれる?
静まり返る夜に一人 僕はまた掘り進めてゆく

昔 此処は海だったらしい
欲望に身を任せて 海面を夢見ている獣

腹に受けた傷が 致命傷だったらしい
だけど 傷を負ってからもかなり
生き永らえたと言ってもいいだろう
その痛みから 陸地を目指したのだろうか
自分という存在を探してゆく為に

深海の奥深く 何も見えない闇の世界
そのさらに向こう側 すべてが灰色の世界
夢で一人 深層の淵を潜ってゆく

昔 此処は都だったらしい
理性の網に囚われた 飼い馴らされ
捨てられた かつての獣

沈黙の屍が 声にせず問い掛けて来る
いつか 僕も身を置いた場所は
不確かなものだったと 今気付く
そして 廃墟となった街は時の流れで消されて
また 新たな文明の為に沈黙を守っている

数知れない物語が交わっては逸れて
確実に 僕のイメージの中で叫びを発している
混沌と混乱の中 僕は海に漂う物体に
我が身を重ねて 静かに時を越える

腹に受けた傷が 致命傷だったなんて
分かってる でも揺らめく海面へ今向かう
その痛みの中で 浮かぶのは何故か君の顔
その痛みから 陸地を目指したに違いない
まだ見ぬ景色を夢見て 潰えない遺伝子に憧れて
自分という存在を探してゆく旅に

いつかまた 掘り起こして

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公開日 2009/02/06
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コメント 心の深層まで意識を張り巡らせてゆくことを、考古学の壮大なイメージに喩えて書きました。時を飛び越えてゆくことは出来ないけれど、イメージの中でだったら、何処へでも行ける。化石になった感情を掘り進めて、次は何処へ行こうか。
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