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ポタージュ
作詞 サブマリン
いつも笑っていたように思える
いつも二人で歩いていた
巡る季節をあの街で見つめて 燥いだ時間は遠ざかった

唇に手をあてて 瞳を見つめ
読み取ろうとしていた 分かるはずのない互いの心

寒空の下 寄り添いながら並んで飲んだポタージュ
僕らの時間はきっと そんなものだったのだろう
何気ない瞬間も ありふれた言葉も
かけがえのない大切な何かが そこにあった
飲み干してしまった幸せをまだ 僕は手放せず 暖めている

いつか想像して語り明かした夜
いつか手繰り寄せようと決めた
大それた事でない ささやかな夢を抱え 二人で並んで歩く道を

千切れた雲が流れ 一番星を隠す
纏いを放った無防備な弱さが 夜風に曝されて震えている

この先いつも どんな瞬間も立ち止まる時だって君をコラージュ
優しかった世界は消えて 追いかけるだけの時間が残される
確かにあった温もりと 口溶けた愛に
頭からつま先まですべて 落ちていったあの日
ちっぽけで醜い世界で感じた ただ一つの救いだったんだ

色付いた葉に落ちた雫が 人知れず土へと還ってゆく
瞬いたはずの星達は また永い旅の果て
いつか消えてしまう運命
この温もりも 優しさも 幸せも 痛みも

寒空の下 寄り添いながら並んで飲んだポタージュ
僕らの時間はきっと そんなものだったのだろう
耳を傾ける仕草も ありがとうも ごめんねも
かけがえのない大切な時間を 僕ら生きていた
過ぎ去ってしまった幻を見つめ
僕は心の声を聴いている

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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公開日 2015/03/12
ジャンル
カテゴリ 紊掩
コメント 失恋の詩です。温もり、幸せ、優しさ。二人で寒空の下並んで飲んだポタージュはその象徴で、飲み干してしまった今となっては、幻になってゆくだけ。あの日のささやかな夢と、柔らかな日々を一人暖めている。
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