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渡り鳥
作詞 サブマリン
翼はまだあるか?
心はまだ空を欲しているか?
白んでゆく水平線 雨上がりの雲の切れ間
夜明けを告げる陽の光
背中を押すように 海風が吹き付ける

何処に向かうのか 降り立つ場所も決めないまま
揺らめく海面に飲まれそうになりながら

そう 僕らはいつも渡り鳥
群れを作り はぐれながら あてもなく風まかせ
本能が導くまま 暖かさを求めて
懸命に翼をはためかせて いつか帰る場所へ
残酷な摂理と隣り合わせ
意味など考えないままに 手足をバタつかせて

迷いはまだあるか?
心はまだ夜を欲しているか?
風に乗って旋回をして やがて降り立ったのは幽霊船
流浪の名もなき肩に乗った
指笛とともに 船は姿を消した

僕らは行くしかない 頭で考えて分からなかった問いと今
不安は不思議とないさ 懐かしさと哀しみが込み上げてくるけど
海に飲まれる前に 空に飲まれてゆく


そう 僕らはいつも渡り鳥
群れを作り はぐれながら 揺りかごの記憶を探して

今 僕らが生きて渡る海
群れをはぐれ また出会いながら 戻れない時を滑空する
本能が導くまま 暖かさを求めて
懸命に翼をはためかせて いつか帰る場所へ
残酷な摂理に投げ入れられた
すべてを受け入れて祈る はためかせた翼を信じて

渡り終える事のない海を 空を
生きてゆく
今を生きてゆく

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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公開日 2013/12/02
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カテゴリ 綽吚
コメント 3つ目の詩。何の保障もない今。その海原を、空を、羽ばたいてゆく翼への祈りの気持ちを書きました。無意識と意識。理想・幻想と現実。その両方を胸に、渡り終える事のない、海を空を生きてゆく渡り鳥。
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