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白
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作詞 skoa2 |
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本当の白を見た記憶は 無い
本当の白を作った記憶は 無い
ねえ もう一度色を消したい時にさあ
何を重ねていけばいいんだろうって
白い絵の具を上からたらしてさあ ぐちゃぐちゃに混ぜてみた
赤青黄がうねるように散らばる 雑踏にまぎれた迷彩のごとく
飛び散ったものが服を汚し 顔をこすっていたら 白が身体を汚した
ある日消しゴムは製造中止になった だから僕は白を重ね塗りする
派手な花火みたいな情景は 確実に薄れていったけれど
何度も何度も重ね塗りしては 飛び散る白に肌色が侵されてく
鮮やかな雪を浴びて凍えそうだ
あの日憧れていた本当の白 認識不可能なほど透明な白
追い求めるほどそれは鮮明に 景色を塗りつぶした 音を掻き消した
製造中止になってた消しゴムを 闇のルートから手に入れたんだ
喜び勇んであらゆるものを消してみた 最初は気持ちいいほどに消せたよ
次第に手の中のモノはただのゴムに変わり それでも必死でこすりつづけた
ミニ四駆のタイヤ持ってる気分になったから 放り投げて自分の手でこすることにした
本当の白を探しています 誰か譲ってくれる人はいませんか
全財産出して買う決意です 本当の消しゴムでも構いません
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