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マフラー
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| 作詞 夕木蚕 |
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何度素通りしただろう この並木道を
春が遠くで元気に「またね」って手を振っている
もうすぐ太陽が この星と愛し合える
そんな季節が来るんだね また海にでも行こうか
二年前に絆創膏だらけになったこの両手で
手作りのマフラーをあげたよ 君の誕生日だったから
「もう遅いよ？」恥ずかしげに君は首に巻いた
春がもう終わる頃 君だけが冬の住人だった
二月の始め頃そっと驚かそうと勉強してたんだ
雪が溶けていき 桜が散りだしても
下手なバースデープレゼント それは君の首元に
暑いでしょと言い 外そうとしたけれど
頑なに君はあの日まで外そうとはしなかったね
一年前の丁度今日 君が好きだったイルカの刺繍が歪んでる
マフラーをそっと外した
「ありがとう」ただ その言葉しか言えなかったよ
春がもう終わる頃 僕は君を春へ呼び戻す
厳しい冬も二人で乗り越えた証として
人波と同じで季節は過ぎ行くけど
このマフラーがある限りは あの日の二人にいつでも会える・・・
午後二時 ほらあのイルカのマフラーがやって来た
色褪せたけど 思い出は綺麗なままでいて
「ありがとう」今年も その言葉しか言えなかったよ
春の始まりにいつも遅刻してくれる君だから
今年の冬まで大事に大事にしておくから
来年の君の誕生日 またその日に外させてね
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