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空の見えない地下室で
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| 作詞 憂鬱な画家と陽気な庭師 |
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滅びた世界の小さな空間 彼女は嬉しそうな顔をして
冷たい僕の身体を 「初めまして」 と抱きしめた
渇いた機械のモーター音が 色んな情報を吐き出して
プログラムの中から その言葉の意味を知る
錆びれた世界の優しい時間 生まれて一年が経ったって
白衣姿の彼女は 「おめでとう」 と微笑んだ
小さな身体のコンピュータが それを合図に震え出して
プログラムの中から その言葉の意味を知る
背中のコードが伸びるところまでが 僕の世界だった
同じ一歩でも届かない一歩が どこまでも遠く感じた
あのドアの向こうには 望んでいる全てがあるような
そんな不思議な錯覚が 身体のネジのどこかに芽生えた
「空を見てみたいな。とても綺麗な空を」
机の色褪せた写真の風景 なんだか僕には鮮やかに見えて
ほとんど白黒のコントラストでも眩しかった
いつかの記憶のデータたちも 所詮はデータでしかなくて
プログラムだけでは 分からない意味もある
乱れた秩序の続いた話 一部始終を僕は知らないけれど
語りたがりのオウムも 口を開こうとしなかった
未来の為だと起こった争いは 過去も消そうとしていて
プログラムだけなら 簡単過ぎる問いかけだ
背中のコードが伸びるところまでが 僕の世界だった
同じ一歩でも届かない一歩が どこまでも遠く感じた
あのドアの向こうには 望んでいる全てがあるような
そんな不思議な錯覚が 身体のネジのどこかに芽生えた
あの日から今日まで
ずっと一つのことだけ
神様に語りかけてたよ
「空を見てみたいな。とても綺麗な空を」
「汚染された地上、破壊されたビル群、伸ばしたその手は」
「あなたは疫病が救世主扱いされた頃に産まれたわ」
「昨日ばかり探してないで、
同じ話はやめよう」
背中のコードを断ち切って 身体は身体なんだと気付く
あの日は届かなかった一歩の その先は未開の地だけど
あのドアの向こうには 望んでいる全てがあるような
そんな不思議な魔法が 身体のネジのどこかにかかった
さぁ 行こう
「人の死は、まったく美しく、描かれすぎだな」
昔々 たくさんの人が見てた世界
その時 それが掛け替えのないものだと
知れることはなかったでしょう
昔々 僕たちが見れなかった世界
今では これほどまで価値のあるものだと
知れることはなかったでしょう
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