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最後の手料理
作詞 A_subaru
台所に立つ君の後ろ姿
僕は大好きだった

誕生日にはオムライス
バレンタインには勿論チョコ
僕の好きなものを知っている君は
しょっちゅう僕に手料理を作ってくれた

たまに失敗して美味しくなくても
君になら正直に言えるから
そして君も料理の腕をあげる


黄色いたまご焼きの中 黒い焦げめ
君にしては珍しいミスで
ふと顔を見上げた

「ごめんね、これが最後の料理」
そう言って床に倒れ込んだ
君の額にはうっすらと汗がにじんでいた


何もしてやれなかった


君を抱えたかった手には箸
名前を呼びたい口にはたまご焼き

君の変化に気付きもしないで
僕は何を見てたんだろう
いつも決まって背中ばかり見てたくせに
少し猫背だったいつもと違う背中に気付かなかった


情けない
ふがいない


ふがいないって何だっけ?
幸せな時間て何だっけ?
君の温もりどこにいった?



辞書で幸せって探したら
君の名前刻まれてた

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公開日 2004/09/06
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