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黒くて大きなアイツ
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作詞 駄目な人 |
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「今日もまた会ったね?」アイツはニヤリと笑って
「おうよ兄弟、元気にしてたか?」なーんて憎まれ台詞
「あんたの顔なんて見たくないんだから、早くココから出ていってよ!!」
「いいや、それは出来ない約束だな…
おいおい、そう怪訝そうな顔で睨み付けるなよ
元はと言えば君のほうにも責任があるんだぜ?言わなくてもわかるだろ?
…わかったわかった、言うからそんな物騒な物は引っ込めてくれ」
怯えるように少しずつ後ろへ下がりながらアイツはこう言った
「だってさ、お前は俺を惚れさせたんだよ?」
一瞬の沈黙、走り去るアイツ
何て言ったの?
聞こえなかったよ?
んーん、本当は聞こえていた
ただ、アイツがそんな事言う理由がわからなかった
アイツとは長い付き合いなんだ
ココに越して来てからずーっと一緒
アイツにとって良い事なんてした覚えなんて無い
なのになんで…
「惚れた、なんて言うのかなぁ…」
正直アイツは好きなんかじゃない、むしろ嫌いだ
でもね、あんな風に惚れたなんて言われると、ちょっとなぁ…
ふぅ・・・
一丁前にため息なんてついてみる
もうわかんなくなっちゃった
なんでよりによってアイツの事なんて考えてるんだろーな
いいや、もう寝よ…
「な〜んて、そんな出会いとか無いのかなぁ
それにしても、ゴキブリ退治からこんな妄想してる私って…
あーあ、重症だよぅ」
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