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雪の日、
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作詞 萌代 |
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雪が降るから。
あたしはうれしくて。
寒空の下を歩いてみた。
歌ってみた。
あたしの手は空っぽ。
粉雪で冷え切ってた。
震えだした唇が青くなってく。
あたしの足は重たくなる。
雪なんざに負けてたまるか。
あたしは無理矢理顔を上げた。
空を見上げる。
雪は大好きな筈なのに。
今のあたしには
苦笑いしかできないや。
いっそこの雪が雨に変われば
憎むことができたんかな、空の色を。
泣こうとしてみた。
でも泣けなかった。
何故だか分かんなかった。
振り向いた君の幻が消えてく。
あたしの指は虚空をきる。
やっぱ涙は零れてこないや。
あたしは痛みに顔を顰めた。
空を見上げる。
雪は大好きな筈なのに。
今のあたしには
嘲笑うしかできないや。
いっそこの目を閉じてしまえば
走ることができたんかな、君を忘れて。
追いかけて、転んで。
それでもあたしは泣けない。
擦り剥いた掌より
胸のが痛いって云ったら
君に笑われるだろぅな。
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