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灰色果実
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作詞 あんず飴 |
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夕焼けを暗闇で覆うように
月を絞りきった果実のように
君は無色な黒で沈んでゆく
私は彼女に何がしてあげられるのだろう?
どうすれば彼女を彩やかに染め上げられるだろう?
もしこの混ざりきった薄紅色で
灰色の海に沈んでいく君を救えるのなら
私は無色な空にだってなれる
萎んだ風船になって地上を這うことだってできる
でも君を救える神は
彼女を沈ませる暗闇の空間ただひとつ
私の知らない
知ってはいけない存在にすぎない
だから今は隣りにいる
君を透明な宙で包むだけ
それだけの事
今はまだそれしかできないから
君を救える時期ではないから
・・・今はまだそれだけでもいいですか?
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