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停止さる夢の途中
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作詞 やや日曜日寄りの使者 |
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朝、目覚めた僕は、微かに残っていた泡沫の唾液にやや動じながらも、音のする方へと抜けていきました。
きっと夢でも見ていたのだろう。きっと。
記憶は虚に還った事を拒み続けています。僕を笑うのでしょう。
温度の消え失せた部屋から流る、乾き切れぬ儘の涙。
いずれ分かるのだろうが…。
―嗚呼、彼れから凡そ何れ程の月日を過ごしたのだろう。白と黒の間で。
若しくは、此の視界さえも幻だと…?
最早、鍵は開かぬ様です。さて、何処へ?
此の世界に生まれ堕ちた僕に与えられし、唯一つの意味を、或は、君と巡り逢った事の理由を知っているのならば、
どうか、教えて下さい。
君の愛した僕
君と愛した夜
過去は夢であった事を仄めかしています。
斯くて、待っていたのは、夢でも幻でも無く、君の居ない現実でありました。
さぁ、謳って下さい。
どうか、うたってください。
さぁ。
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