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電子手紙
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作詞 スズナ |
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「もう雪は降りましたか?」
暗い部屋に浮かび上がる
携帯 液晶画面
君宛に送った
電子手紙
返事は今も返ってこない
寒空見上げ 手を伸ばしてみれば
夏の空とは違う 儚さ思わせる
遙か彼方に見える あの雲に
君の姿 重ねて見てた
あんなに遠く 遠い場所へと
空も君も 行ってしまったよ
次に逢えるのは まだ先の季節
そんなの
待つには 遠すぎるから
堪え性の無い性格なんだ
「またね」 言った後
君の番号 押していた
予想はしてたよ
君の声音 やっぱり驚いてて
ちょっと この心
くすぐられた
ほら こんな近くに
君の声
胸の中 温まる
「もう雪は降りましたか?」
君宛の 電子手紙
「届きましたか?」
まだ返事は 返ってこない
「何か、ありましたか?」
心配で送った 電子手紙
「迷惑ですか?」
不安 募るばかり
君が恋しくて 仕方がない
その声 聞きたい
今の君 知りたい
愛想が尽きたの?
それならそれで 構わない
君の今が 知りたいから
君の存在が 今の全てだから
「こっちは、もう雪の季節です」
君宛の 電子手紙
「そっちはどうですか?」
どうか 返事を下さい
「どうか 返事を下さい」
まだ返事は 返ってこない
「おやすみなさい」
最後の 電子手紙
君宛に
返事は 返ってこない…
暗い部屋に浮かび上がる
携帯 液晶画面
君からの
電子手紙
「勝手に寝るな。
今、駅に居るから
早く 来い」
強気な 君に
思わず 笑い込み上げた
次に逢えるのは まだ先の季節
…だったけれど
そんなの飛び越えて
今 君を迎えに行くよ
電子手紙も必要ないね
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