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車窓
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作詞 漣雨 |
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生まれ育ったこの町とおる線路道
今日も待っている駅の隅
駅員さんは気のいい人で「今日もいい日」と
昔っからおんなじように笑ってる
隣町まで30分の線路道
小脇にカバンを抱えつつ
車掌さんの小さい声も聞きなれてる
窓の外の景色ながめている
桜の花びらも
夏草の匂いも
赤く染まるもみじも
時を止める雪も
この窓から見てきた
この窓から見てきた
学生服とセーラー服と背広姿が
何人かのお決まりの一車両
かくいう私もネクタイ締めて飽きたりもせず
毎朝乗り込むのよ一車両
田島さんちの屋根
キヨスクのおばちゃん
田畑の育つさまも
どしゃぶりの雨風も
この窓から見てきた
揺られながら見てきた
うわさによりゃあこの鉄道も長くはないらしい
廃線になるらしいんだと言っていた
片田舎だししょうがないわと思うけれども
子供んころから乗っている一車両
悲しかったときよ
うれしかったときよ
恋をしてた日々よ
君と出会った場所
桜の花びらも
夏草の匂いも
赤く染まるもみじも
時を止める雪も
いつもいつも見ていた
この窓から見ていた
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