|
 |
|
「生」
|
作詞 暁 |
|
砂漠に投げ捨てられたこの身体は
照りつける太陽に水分と生気を奪われるだけで
如何なる知識も教養も
役に立たないのに 頭の中で何度も何度も反芻して
単調な生活に嫌気がさして
誰もやったことの無いことをやりたくて
でもそれはただ一時の、この世界への反抗に過ぎなかった
型にはまった生活だけはしたくないと、自分の命も投げ出そうと 今
生きていること この手足が動くことが当たり前の人生
明日は眼が覚めないんじゃないかとふとした恐怖に鑑みても
部屋の天井に苦笑いを向けて『馬鹿馬鹿しい』と呟いて眼を閉じた
何故 思う 『生きていたい』と 人は。
ぼんやりとした泉を見つけたとき
蜃気楼とか幻影なんて言葉は全部消え失せて
如何なる理性も感情も
抑えつけた『生き延びる』ことを心の中で幾度も幾度も復唱して
生存率が絶望的になって
歩調は逆に楽になって
でもそれはただ一時の、この自分の演技に過ぎなかった
生きる目的って何さと、鼻で笑いながら投げやりになっていたけど 今
生きていけること この手足を動かして鼓動を止めないように
新しい今日の朝にまだ生きて居れたことに、ふとちいさな『幸せ』を感じたら
天空を仰ぎ、大きく深呼吸して、ゆっくりな鼓動で歩き出そう
何故 叫ぶ 『死にたくない』と……
『生きていたい』と……
人は。
|
|
|