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白昼夢
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作詞 月ノ雪 |
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春眠暁を覚えず 今なお現の中
覚めやらぬ眠りに溺れ 立ち止まる
賽はすでに投げられた
茜に染まる空の果てへと
始まりを告げる合図として
幕をあげるかのように
沈む意識で聴いた足音
早々に消えゆく影
追いつこうにも見えない壁が
その場に私を取り残す
春眠暁を覚えず 今なお現の中
覚めやらぬ眠りに溺れ 立ち止まり
動かぬ針を持つ私は
塵にもなれず 灰にもなれず
あるがままの姿で 光(ひ)が差すのを待つだけ
固定された歳月が
次に色付くのはいつだろう
泥に嵌まったままの足では
どこへも行けはしないのに
受け止められない悲しさは
続く孤独のように降りしきる
頬をつたう雨はやまないから
目覚めるまで 暫しの深い眠りを
春眠暁を覚えず なおも現の世界
覚めやらぬ眠りを描き 立ち尽くし
拒むことで逃げた私は
砂にもなれず 靄にもなれず
ありのままを否定し 膝を抱いているだけ
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