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ピンクのストロー
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作詞 めぐみるく |
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空になったグラス
刺さるのは細くて短いピンクのストロー
水滴が流れ落ちた跡
なぞるのは誰の指だろう
困らせたかったわけではなくて
苦笑いが見たかったんじゃなくて
ほんの少し
キミのココロに傷をつけたかっただけ
そう
すぐに消えてしまいそうな
遠慮しがちなひっかき傷
散らかってどうしようもない部屋
ディスプレイから零れる光
ペットボトルにキスをすれば珈琲が飲める
要らないグラスはまだ机の上
血も汗も涙もいらない
人先指を立ててやさしく横に引っ張るだけ
それだけでいい
キミに残るワタシは
そう
跡が残ればいいと願いながら
皮をかすめるひっかき傷
ピンクのストローがゆれる
ペットボトルが濡れて珈琲がぬるくなる
水滴がまた一筋、音もなくつたう。
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