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ある音楽好きな男の話
作詞 詩人
 広いステージの上に
 その男は立つはずだった
 彼はこの日を待ち侘びてた
 今でも思ってるだろ

 彼は天才と呼ばれてた
 だが彼は決して努力を
 怠りはしなかった

 彼の声は不思議だった
 一瞬にして人々は
 彼の世界に迷い込む
 

 彼にはちょうど2年前
 1つ年下の彼女ができた
 彼は彼女のために
 歌を作り続けた
 たった一人のために
 
 彼の音楽は世間に
 認められたちまち有名に
 しかし彼は彼女への
 歌を作り続けた


 彼がこのステージに
 立つと言われたのは
 ちょうど3ヶ月前
 
 しかしその頃彼には
 重い病が忍び寄っていた
 それに気づいているのは
 彼だけだった
 
 彼は彼女の悲しむ顔を
 見たくなかった
 彼はいつものように
 歌を作りつづけた
 彼女もいつものように
 その彼の姿を見ていた
 
 
 このステージの上に
 彼は立っているはずだった
 彼の声を聞くことは出来ない
 しかし
 彼は天の上で彼女を見ながら
 歌を作り続けていることだろう
 いつかまた
 彼女のため、いや
 このステージの上で歌える日を信じて

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公開日 2003/08/05
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コメント 悲しい歌詞です。
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