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最後の夏
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作詞 れす |
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七月も終わる頃・・・
26人の野球部が泣いた・・・・・
ある者は肩寄せ合い、抱き合いながら
ある者はうずくまって大声をあげて・・・
監督はそんな彼らに優しく声をかけていた・・・
・・・・、ベンチの奥で、涙も流さずに
汚れたグラブを眺めていた者がいた
地面に投げつけてやろうか、と思った
中学校に入った頃、無理を言って買ってもらったグラブだった
裏には小さく、名前と「優勝」の文字が入っていた
それを見た瞬間、彼の目からは
大粒の涙が流れてきた・・・
キャプテンとしてやってきた一年間・・・
それを思うと泣かずにいられなかった
もっと野球をやりたい・・・
中途半端は嫌だ・・・
彼の中で様々な思いがこみあがってきた。
彼は泣き続けた・・・
声も出さずに・・・
意味が無かった、とは思わない・・・
学ぶべき事は数え切れないほどあった
仲間の大切さ
想う心
信念
根性
結束力・・・
でも野球が無くなったら、自分はどうなるのだろう
今まではこれが全てだった
何人もの女の子から告白されても、彼は野球を選んだ
・・・・今はこれしかない、と思って・・・
彼は涙を拭いて、仲間のもとへ向かった
来年に繋がる今を大切にするために・・・・・・
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