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家族。
作詞 迂闊ようこ
思えばそこに。

思えばそこに,母がいた。
毎朝,欠かさず弁当を作ってくれた,母がいた。
いたわりある心を差し出してくれた,母がいた。

お母さん,ありがとね。

思えばそこに。

思えばそこに,父がいた。
無口で,あまり何も話さないけど,なんとなく,私を理解してくれている父がいた。
怒鳴って,私の過ちに気づかせてくれた父がいた。

お父さん,ありがとね。

思えばそこに。

思えばそこに,祖父がいた。
小さい頃,カタツムリを見て怖がった私に優しく『怖くないよ,これも生き物なんだ』と教えてくれた祖父がいた。
母に怒られたとき,ゴツゴツした右手で,撫でてくれた祖父がいた。

お祖父ちゃん,ありがとね。

思えばそこに。

思えばそこに,祖母がいた。
私の大好物を,あっという間にこしらえてしまう祖母がいた。
夏に映えるひまわりのワンピースを,私に秘密で作ってくれた祖母がいた。

お祖母ちゃん,ありがとね。

思えばそこに。

思えばそこに,妹がいた。
私の誕生日に喧嘩している父と母に,『おねぇちゃんの誕生日なんだから,やめてよ!』と泣きながら言ってくれた妹がいた。
些細なことで喧嘩して,素直に謝ってくれる妹がいた。

W子,ありがとね。


思えばそこに。

数限りない,家族の支えと,ぬくもりがあった。
気づかないふりをしていた。
恥ずかしくて,言えなかった。


ありがとう。


頼りない娘だけど,
がさつな孫だけれど,
姉らしくない姉だけど,
これからも,よろしくお願いします。


みんな,大好きです。

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公開日 2006/02/04
ジャンル 荅鐚鐚
カテゴリ 絎倶
コメント 家族へ当てる手紙です。普段は言えないんで,この場を借りて…
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