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白痴
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作詞 こんぺいとう |
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常に寂しさを求める僕らは
渡り鳥同士のように
たまたま同じ湖に降り立った
真冬の凍りついたままの水面で
何故ここに羽を休めたのか
何故ここに君がいるのかも
何も分からないままに
今僕らはここにいた
太陽の温度は ここまで届かなくても
光に霞むだけの君の姿が 確かに見えた
氷の湖が 溶けてなくなってしまうまでが
二人のタイムリミットなんだろう
氷は溶けてゆくけれど 蕾はこれから開き始める
二人は 一緒には生きられない
君には 君の季節があるんだね
今は所詮は ちょっとだけの交差期間
雪解けの小川が流れ込む
少しずつ濡れていく足元
それを見た草花たちが
僕に「飛べ」とけしかける
このままでは 沈んでしまうと
僕は考えていた
たとえ沈んでしまってでも
ずっと君を見ていたいのか
草花たちを裏切ってでも
君と一緒にいたいのか
君には浅すぎるこの湖も
僕には深すぎた
首まで水がきているのに
僕はまだ考えている ずっと考えている
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