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置き手紙
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作詞 一就 |
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涙に濡れた可愛い手紙
万年筆の字が滲んでいて
鏡に映る自分の影
ただ見て一つ ため息
言い訳と「さよなら」繰り返し
言いたいことが伝わらない
でも 一つだけ分かったこと
もう 僕らは出会うことはない
僕らが付き合い始めた
そのきっかけは桜の下
君から僕に話しかけたね
驚いた僕は鞄を落とした
不思議な気持ちに包まれて
何をしようとどうしようもなくて
ただ単に君の瞳を見て
吸い込まれていったんだ
疲れた身体を癒してくれる
君の眼 声 そして優しさ
一度たりとも忘れた事なんてなかった
置き手紙に書かれていた
君からの素直な気持ち
「素敵な思い出をありがとう」
涙が出てきて滲んだ字を汚した
自転車に乗って坂道を降りて
二つ目の交差点を右に曲がり
そのまま真っ直ぐ進んで行って
突き当たりを曲がれば僕の家さ
君は確か一度やってきたね
覚えてるよ 時間かかったね
こんな性格だから中途半端だった
だから…君は……
夢で見た景色 君の笑顔
現実だったらいいなと呟き
今日も街越えて自転車こいで
「何か」を探し旅に出る
今僕に出来ることをしたいから
誰かのためになりたいから
くじけそうになったりしたら
すぐに僕を呼んでよ
疲れた身体を癒してくれる
君の眼 声 そして優しさ
一度たりとも忘れたことはなかった
置き手紙に書かれていた
君からの素直な気持ち
「素敵な日々をありがとう」
涙が出てきて滲んだ字を汚した
このまま僕らはすれ違って
それぞれの違う道を突き進んで
交わることのない路線を
ただずっと進んでいるのだろうか
考え 迷いながら進む僕と
真っ直ぐ信じて進む君が
もう一度 どこかで交わる
そう僕は今 信じて進む
置き手紙に書かれていた
君からの素直な気持ち
「本当はもっと好きでいたかった」
僕は家のドアを開けた
自転車飛ばし君に会いに
僕は駅までやってきた
「ありがとう、また会おうね」
君は手を振り笑った
電車のドアは閉まった
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