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今 飛び発て
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作詞 天川 蒼哉 |
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今僕は何処にいるんだろう
暗い暗い現在地 ここが外なのか部屋なのか
それすら分からず ただ座っては俯いてる
何故こんな所にいるんだろう
いつからここで俯いてたんだっけ
もう忘れちゃったよ 気が付いたらここに居た
暗闇の中 俯く僕の手の中には
何かがひっそりと しかし 確かにあった
これは何だ 何で僕は これを握って離そうとしないんだ
少し離れた所から 細長い 真っ白い光が差し込んだ
そう その光はドアを開けられた為の光
僕は一度も見た記憶の無いその光に 怯えて部屋の隅へと引っ込んだ
光の向こうから現れたのは
眩しくて顔は見えないが 人の形をした影だった
突然の出来事に 僕は尚も隅へと後ずさる
「さぁ そこから出ておいで」
指し伸ばされたかのように見えた 手
「一緒にここから抜け出そう」
微笑んだかのように見えたその 顔
誰だ 君は いきなりここにやって来て
僕を励ます君は いったい誰なんだ
闇に目が慣れた僕には 差し込む光が眩しく映った
感情を閉ざしてた僕には 君の言葉が眩しすぎて
君の前から逃げ出した 君は明るすぎた
「君の手の中にあるものを教えてあげる」
その言葉に耳を少しかたむけた
「君が握って離そうとしないもの それは 君の“夢”」
気付いた 気付いてしまった
そう これは僕の夢 失いたくないから
離そうとしなかった 儚くも存在する僕の夢
途端に視界が明るくなる 君の顔が初めて見える
「頑張れよ 僕自身」 そう言って君は消えた
あぁ そうか君は 僕か 僕が逃げてた僕か
明るくて大きな部屋に 今、僕はしっかりと立っていた
さあここから飛び発とう 今まで部屋を暗くしてた
天井は消えて 太陽が輝く大空への道はできた
もう眩しくなんか無い 僕は僕の夢に気付いたから
僕は今 夢へと力強く 飛び発つんだ
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