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作詞 にしおかかなこ
とてもとても小さかった頃
思わず言った『すき』の言葉

あなたは一瞬おどろき、ゆっくりと笑んで
『おとなになったら、もう一度。』とごまかすの。


高い空の太陽さえぎって
あたしの髪をすいた指先がくやしくて
『あたしがおとなになったら、あなたはオジさんね。』
精いっぱい大人ぶって言い返した。


あの夏は一体どれくらい
昔のことなんだろう?
この年月で、あなたはオジさんになった?
二人のあの森で、まだ少年をやっていそうね。



そんなことを思って、またここへ来たの、と
森で出会った少年に話す。

どうかしてたわ。この森に来ても、
あの人がいるはずないのにね。


『もう一度、好きと言いに来たのでしょう。
あなたはおとなになったから。』
高い空の太陽さえぎって
少年はあなたの真似して、髪に触る。


あの夏はどれくらいの時間を
おきざりにしてきたのだろう?
この年月で「あなた」は若返ったの?
昔はあんなに、おとなに見えたのに。



 ――仕方、ないわね。


          ねぇ、伝えて――

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公開日 2005/06/01
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コメント もうこうなったら、季節なんて気にしません。最近、暑いですしね。
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