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作詞 にしおかかなこ |
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とてもとても小さかった頃
思わず言った『すき』の言葉
あなたは一瞬おどろき、ゆっくりと笑んで
『おとなになったら、もう一度。』とごまかすの。
高い空の太陽さえぎって
あたしの髪をすいた指先がくやしくて
『あたしがおとなになったら、あなたはオジさんね。』
精いっぱい大人ぶって言い返した。
あの夏は一体どれくらい
昔のことなんだろう?
この年月で、あなたはオジさんになった?
二人のあの森で、まだ少年をやっていそうね。
そんなことを思って、またここへ来たの、と
森で出会った少年に話す。
どうかしてたわ。この森に来ても、
あの人がいるはずないのにね。
『もう一度、好きと言いに来たのでしょう。
あなたはおとなになったから。』
高い空の太陽さえぎって
少年はあなたの真似して、髪に触る。
あの夏はどれくらいの時間を
おきざりにしてきたのだろう?
この年月で「あなた」は若返ったの?
昔はあんなに、おとなに見えたのに。
――仕方、ないわね。
ねぇ、伝えて――
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