|
|
|
真夜中のシンデレラ
|
作詞 月猫 |
|
生きていることに疲れた少女は、
月のない夜に家を抜け出した。
このまま闇に溶けてしまえれば、
どれほど楽になれることだろう。
そんな少女の耳に届いた
甘い誘いが彼女を酔わせる。
連レテ行ッテアゲマショウ、
苦シマナクテイイヨウニ。
ガラスノ靴ヲ履キナサイ、
真夜中ノ鐘ガ鳴ル前ニ。
ガラスの靴を迷わず履いて、
少女は闇に足を踏み出した。
うまく生きられない少女でも、
今夜だけは美しく踊れる。
酔った少女は踊り続ける、
ひっそり近づく影にも気づかず。
絡メ取ッテアゲマショウ、
逃ゲルコトノナイヨウニ。
忘レサセテアゲマショウ、
二度ト夢ガ覚メヌヨウ。
月のない空の下に、ガラスの靴が転がっていた。
誰の足にも合わない、紅く染まった片方の靴が。
|
|
|