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久々の客人のあたし
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作詞 木下胡桃 |
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今月お金がピンチなんだよ
なのに買わなくちゃいけないモノたっくさん
なんでこんな時に買わなきゃならんのだ
文句ブーブー言いながら
商店街のとある小さい文房具屋に入った
ちりんと鈴が鳴る
古ぼけた店 商品にクモの巣はってた
店主らしきおじさんは 曇ったメガネかけてる
とりあえず さっさと帰りたくて
お目当てのモノ 探してたけれど
まったくもって 見つからない!!
しぶしぶ おじさんに聞いたら
おじさん 店の中 走り回りながら
お目当てのモノ 探してる
「すみません」と表のあたし言ってても
裏のあたしは 笑い堪えてる
なんとか見つかって
渡されたその お目当てのモノには全て
やっぱり クモの巣かかっていたよ
お会計するところで お札で払ったら
なんと おつりのお札が足りないらしい
「両替してきますから」なんて言って
店の奥に入っていったおじさん
あぁ そこまでしなくてもいいのに・・・
その時ふと思ったんだ
この古ぼけた店に来た客
もしかして あたし 久しぶりの客?
一銭全てお札に変えてきたおじさんに
少し呟きそうになった
「・・・よく、そこまでできるなぁ」
帰ろうと店を出るとき
そのおじさんが道路に出て
「危ないから気をつけて帰るんだよ」
なんて言ったんだ
・・・そんなに客に優しくする店は
ここだけかなとか思いながら
頭の片隅で ちょっとカチンときた
あたし そんなに小学生(ガキ)にみえます?
・・・あたし 一応 中学生なんですけど
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